「調停」という言葉を聞くと、なんとなく「法廷のような場所で、裁判官に詰められる」というイメージを持つ方が多いようです。私もそう思っていました。でも実際に調停を経験して、「思っていたのとだいぶ違った」という印象があります。調停とはどういう場なのか、事前に知っておくことで、少し不安が和らぐと思います。


この記事でわかること

  • 離婚調停の目的と基本的な仕組み
  • 調停の雰囲気・当日の流れ
  • 一般的な所要期間とスケジュール感

離婚調停とは何か

「話し合いの場」であること

離婚調停(正式名称:夫婦関係調整調停)は、家庭裁判所が提供する「話し合いの場」です。裁判のように判決が下されるものではなく、あくまで双方の合意を目指す手続きです。

調停の場では、「調停委員」が間に入り、双方から交互に話を聞きます。申立人と相手方が同じ部屋にいる必要はなく、別々の待合室で待機し、交互に調停室に呼ばれる形式が一般的です。

ちなみに、調停員の方々は、法曹(弁護士・裁判官・検察官)」や「司法試験合格者」だけでなく、医師、大学教授、元経営者などいろいろな方が担当されます・・・法律の専門家でないケースもあるので安易に合意してしまわないよう、弁護士の方への相談もお勧めします。


調停の雰囲気

法廷とは異なる

調停室は、一般的に小さな会議室のような空間です。裁判のような大きな法廷ではありません。

調停委員は通常2名(男女各1名が多い)で、比較的穏やかな対話形式で話を聞いてくれます。ただし、中立的な立場であり、どちらかの味方をするわけではありません。

相手と直接対面しない

多くの場合、申立人と相手方は別々の部屋で待機し、交互に呼ばれます。DVや精神的ハラスメントがある場合などは、より配慮された対応が取られることもあります。


当日の流れ(一般的な例)

一般的な調停の流れは以下の通りとされています。

① 受付・待合室での待機
指定された時間に家庭裁判所へ。受付後、申立人用・相手方用の別々の待合室で待機します。

② 申立人が調停室へ
最初に申立人(調停を申し立てた側)が調停室に呼ばれ、現在の状況・経緯・希望を調停委員に話します。時間は30〜40分程度が目安とされています。

③ 相手方が調停室へ
申立人が退出した後、相手方が調停室に呼ばれ、同様に話します。

④ 調停委員が双方に伝達・調整
調停委員が両者の意見を踏まえ、改めて双方に話を伝えながら、合意点を探っていきます。

⑤ 合意または次回期日の設定
その日に合意が成立すれば「調停調書」が作成されます。合意に至らない場合は、次回の期日(通常1〜2ヶ月後)が設定されます。

1回の調停の所要時間は、2〜3時間程度が一般的とされています。


所要期間

1回では終わらないことが多い

調停は多くの場合、複数回にわたって行われます。一般的な目安として、数回〜10回程度の期日を経るケースが多いとされています。

  • 双方の合意が比較的早くまとまれば、数回(数ヶ月)で終了することもある
  • 争点が多い場合は、1年以上かかることもある

期日の間隔は1〜2ヶ月程度が一般的です。実際の期間は家庭裁判所の混み具合や争点によって大きく異なります。


調停に弁護士は必要か

弁護士なしでも調停には臨めます。調停は弁護士が必須の手続きではありません。

ただし、以下のような場合は弁護士を代理人にすることを検討する価値があります。

  • 相手方が弁護士を立てている場合
  • 財産が複雑(不動産・会社など)で争点が多い場合
  • DVや精神的ハラスメントがあり、精神的に自分で対応することが難しい場合
  • 法的な主張をしっかり組み立てたい場合

何を考えればいいか

  • 自分の言いたいことを、事前に整理できているか?
  • 調停で何を主張し、何を譲れるかを把握しているか?
  • 弁護士を立てるかどうかの判断はついているか?
  • 調停は「話し合いの延長線上」であることを理解した上で臨めそうか?

専門家に相談すべきポイント

  • 調停の申立方法・必要書類については、家庭裁判所(https://www.courts.go.jp/)に問い合わせることができます
  • 調停で不利にならないよう、事前に弁護士に状況を相談しておくことをおすすめします
  • DVが背景にある場合は、配偶者暴力相談支援センターや弁護士へ先に相談することが重要です


本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的アドバイスではありません。個別の状況については、必ず弁護士や専門家にご相談ください。